セラピストを目指して転職活動・就職活動をしている方は、採用担当者に魅力的な人材だと感じてもらえる志望動機を考えなければいけません。
能力が高い方でも志望動機の印象が悪ければ、採用を得ることが難しくなるでしょう。
今回の記事では、セラピストの志望動機の書き方や採用側が注目するポイントについて詳しくまとめました。
使いやすい例文も紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
セラピストが履歴書を書く時のポイント
セラピストが履歴書を書く時のポイントには、他の職業と大きな違いはありません。
ここでは、履歴書作成時に知っておくべき各項目のポイントをまとめました。
基本情報
履歴書の氏名・住所・電話番号などの基本情報は、採用担当者が最初に目にする部分です。
以下のポイントを意識しておきましょう。
- 履歴書の日付はメールや郵送の場合は送付日(発送日)・持参の場合は持参日を記載
- ふりがなは「ふりがな」と書かれた履歴書には平仮名・「フリガナ」と書かれた履歴書にはカタカナで記載
- 住所は都道府県から書いて略称を使わない
- 電話番号・メールアドレスは確実に連絡がつくものを記入
- 写真は3ヶ月以内に撮影したものを使用する
学歴・職歴
学歴と職歴は同じ欄に書きますが、「学歴」「職歴」と書いて区別してください。
学歴・職歴を書く時のポイントは次のようなものです。
- 西暦・和暦を揃える
- 学校名や会社名を省略せず正式名称で書く
- 新卒の場合は中学校卒業から・転職の場合は高校卒業から記載する
- 職歴は短期間で退職してしまったものも含める
- 履歴書を提出する段階で在職中の場合は今の職歴の後に「現在に至る」と書く
免許・資格
所持している免許や資格を説明する項目です。
過去から時系列に並べれば良いですが、免許・資格が多くて書ききれない時には応募先の業務に関係があるものを優先して書きましょう。
記載するべき免許・資格がない方は「特になし」と記載してください。
セラピストを目指す方の志望動機の書き方
志望動機は「なぜその仕事がしたいのか」「なぜ応募したのか」を明らかにする重要な項目です。
セラピストを目指す理由のみでなく、数ある会社の中から応募先を選んだ理由も明らかにしなければいけません。
セラピストの求人に応募する際の履歴書では、次のような情報を盛り込んだ志望動機を考えてください。
セラピストとして働きたい理由
まずは、自分がなぜセラピストを目指すのか・他の職業ではなくセラピストになりたいと考えている理由を明らかにします。
この際、「セラピストの仕事が好きだから」という理由では、他者との差別化ができません。
セラピストを目指す人の大半は、セラピストの仕事を好きだと考えているためです。
同じ「好きだから」という理由でも、その仕事を好きになった出来事まで具体的な説明ができると良いでしょう。
例えば、「ワークショップを体験して感動した」「自分自身が心身ともに疲弊していた時に〇〇に癒された」など、自分の経験を含めオリジナリティを持たせます。
そのお店で働きたいと考えた理由
セラピストになりたいと考えている理由が明確な場合でも、「応募先で働くことを強く希望している」熱意が伝わらなければ志望動機として十分ではありません。
数あるセラピストの求人の中から、応募先で働きたいと考えた理由を明らかにします。
しかし、実際には「給与が良い」「通勤しやすい」などの理由で応募先を決めることもあるでしょう。
採用担当者にポジティブな印象を持ってもらうためには、条件面に惹かれたという説明は避けるべきです。
サロンに訪れてみて感じたことや、企業の情報を集めて企業理念や経営方針を理解した上で、応募先の特徴に適した理由を考えるべきです。
採用を得た後に自分は何ができるのか
特に経験者として採用される場合には、採用を得た後に自分が応募先でどう活躍できるのか・貢献できるのかをアピールします。
採用担当者は数多くの応募者の中から数人または一人を選ばなければいけません。
応募者が自分の強みを明確にアピールすることで、採用メリットをイメージしやすくなるのです。
謙虚になり過ぎず、しっかり自己分析をした上で自分の強みは何か考えておきましょう。
自分の人間性を説明する
セラピストはお客様とコミュニケーションをとりながらサービスを提供します。
そして限られた時間内で相手を癒し信頼を得なければいけません。
そのため、人柄はセラピストにとって重要な要素の一つです。
志望動機では、コミュニケーション能力の高さやおもてなし精神の強さなどをアピールできると良いでしょう。
自分の人間性の中から、セラピストに適した特性を探してみてください。
セラピストの志望動機として適さない内容
セラピストの求人に応募する時に、次のような志望動機は避けるべきです。
他の業種やサロンでも使えるような当たり障りがない内容
セラピスト以外の職業や他のサロンへの応募でも使えるような、当たり障りのない内容の志望動機は、採用担当者に「意欲が低いのでは」と感じられてしまう恐れがあります。
特に「人と接する仕事がしたい」「誰かの役に立ちたい」などの抽象的な表現は避けるべきです。
志望動機は文字通り、「なぜこの仕事を応募先でしたいのか」が明らかになる内容でなければいけません。
自分本位の内容
「他社よりも待遇が良いから応募した」「セラピストとして高い技術を身につけたい」など自分本位の志望動機は、採用担当者に採用メリットをアピールできません。
企業は、採用することで自社に貢献してくれるセラピストを探しています。
採用によって自分のみが得られるメリットは、志望動機に書くべきではないと考えてください。
ネガティブな転職理由
転職してセラピストを目指す方・前職もセラピストだった方は、志望動機に前職に関するネガティブな情報を書かないようにしてください。
「給与が低過ぎた」「人間関係が悪かった」などの理由で転職を決めた場合でも、ポジティブな内容に置き換えるべきです。
スキルアップをしたい・新しい環境で自分の能力を試したいなど、ネガティブな要素を省いて志望動機を完成させましょう。
魅力的な志望動機を作るための事前準備
魅力的な志望動機を作成するためには、以下のような事前準備が必要です。
1.セラピストになりたい理由やきっかけを整理する
セラピストになりたい理由・セラピストを続けたい理由を考え、読む相手に伝わりやすい内容に整理します。
現在セラピストとして働いている方は、仕事で感じるやりがいは何か考えてみると良いでしょう。
また、これからセラピストを目指す方は、理想のセラピスト像から自分が目指す方向性を絞っていくことをおすすめします。
2.応募先について研究する
数あるサロンの中から応募先で働きたいと考えた理由を説明するためには、応募先について十分な研究が必要です。
サロンのホームページやSNSをチェックして、企業理念・経営方針を理解しておきましょう。
より応募先への理解を深めるために、お客としてサロンを来店してみるという手もあります。
志望動機に来店時に感じたサロンの強みを盛り込むと、オリジナリティが高い内容に仕上がります。
3.自分の強みや特徴を自己分析する
自分の人間性・強み・能力を自己分析して、採用を得た後に自分ができること・やりたいことを明らかにしていきます。
経験者の方は、これまでの実績を具体的にまとめると良いでしょう。
異業種や新卒でセラピストを目指す場合には、別業種またはアルバイトなどで得た経験を活かしたアプローチが効果的です。
セラピストへの応募に使える志望動機の例文
セラピストに応募する際に使いやすい志望動機の例文を、経験者・異業種からの転職者・新卒者に分けて紹介します。
これから志望動機を考える方は、ぜひ参考にしてみてください。
セラピスト経験者の場合
「前職のリラクゼーションサロンでは5年間セラピストとして勤務し、多くの経験を積むことができました。
しかし、お客様一人当たりの施術時間が短いことで、よりお客様と向き合ったサービスがしたいと思っていました。
貴社のサロンでは、セラピストが十分な時間をかけてお客様一人ひとりに寄り添ったサービスを提供しており、自分の理想的な施術を受けることができました。
貴社に入社した際には、これまでの経験を活かしながら新しい取り組みにも積極的にチャレンジし、成長していきたいと考えています。」
異業種からセラピストに転職する場合
「私がセラピストという仕事に興味を持ったきっかけは、自分自身が仕事で心身ともに疲れていた時に、体の不調が改善せず貴社のリラクゼーションサロンを試してみたことです。
これまで飲食業界で5年間勤め、お客様に喜ばれる仕事にやりがいを感じていましたが、深夜帯も含む変則的な勤務時間に精神的・肉体的に重いストレスを抱えていました。
それでも、サロンでの時間を糧に仕事を続けられたと思っています。
次第に、私も人を癒し活力を提供する仕事がしたいと考えるようになりました。
セラピストとしては未経験ですが、これまで培った接客スキルやコミュニケーション力はサロンでも活かせると思います。
1日でも早く技術を身につけお客様を癒し、貴社に貢献できるように努めて参ります。」
新卒者の場合
「私はセラピストである母の影響で学生時代からリラクゼーションサロンを愛用しており、人の健康をサポートする仕事に就きたいと考えていました。
そのために、在学中にセラピストを養成する講座を受け独学でのアロマの勉強も続けながら、卒業後はセラピストになりたいという気持ちを固めました。
貴社を志望した理由は、数あるサロンの中でもアロマの取り扱い数が圧倒的に多く、より専門的な知識を得られると感じたためです。
セラピストとしての実務経験はありませんが、学生時代のアルバイトで得たコミュニケーション力や柔軟性を活かしながら、積極的に技術を学んでいきたいと考えています。」
履歴書の志望動機を書く際の基本的なポイント
履歴書の志望動機を書く時には、以下のポイントも押さえてください。
いくつかのポイントは、志望動機のみでなく履歴書作成時に守るべきマナーでもあります。
手書きの場合は黒のボールペンを使う
手書きで履歴書を作る時には、黒の油性・耐水性のボールペンで文字を書きます。
鉛筆・シャーペン・擦って消えるペンは、記入後に情報を書き換えられてしまうため、履歴書に使うべきではありません。
修正ペンを使わない
履歴書を書き間違えてしまった時には、修正ペンを使ってはいけません。
書き間違いがある履歴書は、初めから書き直すべきです。
修正液や二重線で修正がしてある履歴書を提出すると、「志望度が低い」と感じられてしまう恐れがあるでしょう。
このような理由から、履歴書を手書きする時には鉛筆で下書きをしてから清書をすることをおすすめします。
清書後は、綺麗に下書きを消してください。
口語表現や誤字脱字に注意する
誤字脱字がある履歴書は、面接官に悪い印象を与えます。
また、「たくさん」「いろいろ」「とっても」などの口語表現を履歴書で使わないように注意してください。
特に間違えやすい要素として、「御社」は口語であり履歴書では「貴社」と記載するべきです。
200文字〜400文字に収める
履歴書の志望動機は200文字〜400文字、履歴書の志望動機枠の7割〜8割を意識してください。
長過ぎて文字がギュッと詰められているもの・短過ぎてスカスカな印象になるものは、志望動機のボリュームを見直すべきです。
また、文字のバランスを考えながら、枠内に美しく収まるようにしましょう。
履歴書の志望動機は面接の場でも使えるのか
履歴書で書類選考が通ると、面接のチャンスを得られます。
履歴書の志望動機と面接の場で聞かれる志望動機は、別のものでなければいけないわけではありません。
しかし、履歴書の志望動機を丸暗記して面接に挑むことは避けるべきでしょう。
基本的には、履歴書の志望動機に書ききれなかった情報を面接の場で伝えられると良いです。
面接官からの質問内容に合わせて、臨機応変な対応ができるようにしてください。
また、冗長な印象を持たれないように、結論から話し始める癖をつけましょう。
セラピストの面接で志望動機にチェックされるポイント
セラピストはお客様と向き合いコミュニケーションをとりながら仕事をします。
そのため、セラピストの面接では以下のポイントがチェックされるでしょう。
- コミュニケーションスキル
- 相手に良い印象を与える清潔感
- お客様を癒せる笑顔
- 臨機応変な受け答えができるか
自分がお客様であればどんなセラピストから施術を受けたいかを考えた上で、面接に挑むと良いです。
まとめ
セラピストとして働きたい・転職したいと考えている方は、この記事を参考に魅力的な志望動機を作れるようにしてください。
採用担当者に良い印象を与えられれば、面接のチャンスや採用を得られる可能性が高くなるでしょう。
まずは、応募先の研究としっかりした自己分析をすることが大切です。