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コラム

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セラピストは指が痛い?指の痛みを予防するための方法や対処法について

セラピストは指が痛い?指の痛みを予防するための方法や対処法について

人の心や身体を癒す職業であるセラピストですが、指や手首を痛めてしまって辛い経験をしたという話をよく聞きます。 

「指が痛いけど、明日も仕事だし…」 

「手首の痛みはそのうち慣れるって先輩も言っていたし…」 

などと思いながら無理して仕事をしていると痛みがどんどんひどくなって、最終的には力が入らなくなってしまうケースもあります。 

しかし、全てのセラピストが指を痛めているかというと、そうではありません。 

長年続けているセラピストの中には、指や手首の痛みを感じることなく施術を続けられている人ももちろんいます。 

ここでは、セラピストが指を痛めやすい原因や指が痛くなったときの対処法、指が痛くならないための予防法などをご紹介します。 

人を癒すセラピストは自分の身体を大切にするのも大事な仕事です。 

指の痛みの原因を知って、快適にセラピストのお仕事を続けていけるようにしましょう。 

セラピストの指が痛くなりやすい原因とは

では、これからセラピストが施術していく上で指が痛くなりやすい原因をご説明します。 

痛みの原因を理解して適切に対処していきましょう。 

手の使い方に無理がある 

手の形や大きさは人それぞれ違うので、セラピストによって使いやすい手の使い方は違います。 

しかし、教えてもらった基本的な手の形や指の使い方を忠実に守り、無理に施術を行うことによって、手や指先に無理が生じて痛みを感じてしまうことがあります。 

基本も形の大切ですが、何より自分の手の形に合った施術方法を身に付けることが大切です。

どんな手の形がセラピストとして向いていてどんな手は向いていない、などというものはありません。 

自分に合った「手の使い方」を探しながら施術していきましょう。 

指に力を入れすぎている 

セラピストが指を痛めやすい原因の1つは指先に力を入れすぎていることです。 

お客様の身体のコリをほぐすために必要な力は1~3キロくらいの圧だといわれていますが、その圧が常に指先にかかると考えると指が痛くなるのも理解できるでしょう。 

施術をするときは力で押すのではなく、お客様に重さを届けるようなイメージで行うのが良いです。 

では、次に指が痛くなったときの対処法をご紹介していきます。 

指が痛くなったときの対処法 

指が痛くなったときの対処法

指を痛めてしまう原因は分かりましたが、どんなに気を付けていても忙しかったり疲れていたりすると指を痛めてしまうことはあります。 

指が痛くなってしまったときは我慢せず、正しく対処してなるべく早く痛みを和らげてあげましょう。 

では、これから指が痛くなったときの対処法をご紹介します。 

冷やす

指や手首に痛みを感じたときは炎症を起こしている可能性があるので、痛みを感じている部分を冷やしましょう。 

氷水や氷嚢で冷やすのがおすすめです。 

保冷材で冷やすのも効果的なので、普段から冷凍庫に保冷剤を用意しておくと便利です。 

冷やす時間は約20分です。 

冷やしている間に感覚の変化があるので、この感覚の変化を見逃さないようにしましょう。 

目安時間冷やしたときの感覚変化
2~3分冷たくて次第に感覚がなくなる
10分温かさを感じる 
15分血管収縮が始まるため、再び冷たく感じる
20分~終了再度、感覚がなくなる

※最後の再び感覚がなくなったタイミングで冷やすのを終了させましょう。 

安静にする

痛い部分を冷やした後は、その部分を極力使わず安静に過ごしましょう。 

ここで無理をするとまた炎症がぶり返してしまうこともあります。 

冷やして痛みが治まった場合でも、無理せず指や手首をできるだけ使わないようにしましょう。 

テーピングを使用する

痛みがあってもどうしても仕事で指や手首を使わないといけないときは、テーピングで痛みを感じている部分を固定しましょう。 

テーピングで固定すると無理な動きを抑えられえるので、痛みの緩和が期待できます。 

ただし、お客様に直接触れる施術を行う場合は、テーピングをするのはおすすめできません。テーピングをしながら施術するとお客様が痛みを感じることもあるので、肌に直接触れない施術のみにしておきましょう。 

サポーターを使用する

サポーターもテーピングと同様で、痛い部分を固定して痛みを緩和させる効果があります。 

痛い部分を固定するという意味ではテーピングと同じですが、テーピングよりも固定力が低いので、痛みがひどい場合はサポーターだけでは物足りないかもしれません。 

少し負担を感じて指や手首が痛くなりそうなときなどに使用するのが良いでしょう。 

病院に行く

上記のような対策をしても痛みが続く場合や痛みがひどくなっていく場合などは、病院で受診をしましょう。 

このような場合はただ単に使い過ぎや疲れが溜まっただけではない可能性もあります。 

赤みが引かない場合、腫れが引かない場合も病院受診の目安です。 

次に、指の痛みの緩和に効果的なストレッチをご紹介します。

ストレッチをして痛みを緩和させる

ストレッチをして痛みを緩和させる

 指の痛みを緩和させるにはストレッチも効果的です。

ストレッチは痛みが出てからだけでなく痛みが出る前から行うことで痛みの予防にもなります。

どれも簡単にできるストレッチばかりなので、休憩中やお風呂上りなどできるときに行ってみましょう。

では、指の痛みに効果的なストレッチをご紹介します。

手・指ストレッチ

手や指の付け根の痛みに効果的なストレッチです。

手の血流をUPさせて指をリラックスさせてあげましょう。

  1. 手のひらを天井に向ける
  2. ストレッチする方の手のひらの真ん中より高めの位置を、反対の手の親指で圧をかける
  3. 2のように圧を加えた状態で中指を曲げる
  4. 2のように圧を加えた状態で、中指以外の他の指も順番に曲げる
  5. 反対の手でも1~4を行う

※手のひらより高めの位置(指の付け根から指1本分程度下の位置)を押すと、指の付け根をしっかりとほぐすことができます。

ひじストレッチ

施術は指先や手首だけでなく腕全体を使います。

そのため、腕の大きな関節であるひじにも負担がかかりがちです。

ひじのストレッチも行って腕全体をリラックスさせましょう。

  1. 片方のひじを90度に曲げる
  2. 曲げていない方の手で肘を包む
  3. 包んでいる方の親指でひじの折り曲げた部分を押す
  4. 3のように親指で抑えた状態でひじの曲げ伸ばしをする
  5. 4を何度も繰り返す
  6. 反対のひじも1~5のストレッチをする

肩甲骨ストレッチ

腕全体を使うセラピストは肩甲骨が凝り固まって痛くなってしまいがちです。

肩甲骨が固くなると肩こりや首こりの原因にもなってしまいます。

腕の血流も悪くなってしまい手首や指の痛みの原因になるかもしれません。

休憩中やお風呂上りなどにストレッチを行いましょう。

  1. 耳に両方の肩を近づける
  2. 息を吐きながら肩を下に落とす
  3. お腹に手を当てた状態でできるだけ深く深呼吸する
  4. 腹式呼吸を行う
  5. 1~4を10回程度続ける

※腹式呼吸は息を吸ったときにお腹が膨らんで、息を吐いたときにお腹が凹む呼吸法です。

ストレッチは毎日続けることでより効果が期待できます。

体が温まった状態で行うとコリがほぐれやすいため、お風呂上りなどに行うのがおすすめです。

痛みが出る前に行うことで、痛み予防への効果も期待できます。

人を癒すセラピストは自分の身体も大切にしていきましょう。

では、次にセラピストとして働く中で、指が痛くならないようにするための予防法をご紹介していきます。

セラピストが指を痛めないための予防法 

セラピストが指を痛めないための予防法

指は一度痛くなると痛みが治まるのに時間がかかってしまうこともあります。

仕事で指や手首を使うセラピストならなおさらです。

できれば痛くなる前に予防して痛みを防ぐのがおすすめです。

これから、指が痛くならないための予防法を紹介するので、指が痛くなる前から痛みを防いでいきましょう。

指の力だけで施術しない

指の痛みを予防するためには、指の力だけで施術をしないことが大切です。

施術をするときには、セラピストの体重を利用して圧をかけるようにしましょう。

ほぐしたい部分にセラピストの重心がある「へそ」を近づけながら体重をかけると、うまく施術できます。

指の力で押すのではなく、体重をかけるように意識して行うだけでも効果的です。

指を反らせすぎない 

施術を行うときに指の関節を反らせすぎると指に痛みがでてしまう原因になります。

施術で圧を加えるときや、オイル施術でオイルを塗るときなど、知らず知らずのうちに指が反ってしまうということがよくあります。

指を反らせないためには、指だけで施術しないことや力いっぱい圧を加えないことが大切です。

本来曲がる方向と逆の方向に関節を刺激しないように注意しましょう。

手首をねじりすぎない

手首に負担をかけないことも痛みを予防するうえで大切です。

手首は指先へとつながる神経が集中する大切な部位なので、痛めてしまうと痺れが出たり指の動きが悪くなったりしてしまうこともあります。

手首に体重がのったり曲げすぎたりすると、手首に負担がかかり痛みが出てしまう原因になるので、施術を行うときには手首を曲げすぎないようにしましょう。

手のひら全部を使って施術しよう 

 指や手首だけなど体の一部に負担が集中しないようにするためには手全体を使って施術することが大切です。

手全体で施術していれば、手の筋肉が鍛えられ指や手首の関節にも負担がかかりにくくなります。

最初は難しいかもしれませんが、訓練すれば手全体で施術できるようになるでしょう。

長くセラピストとして働いていけるようにするためにも、手全体で施術する方法をマスターしましょう。

強すぎる施術もよくない?

強すぎる施術もよくない?

施術を受けに来るお客様の中には、痛いくらいの強い施術が好きな人もいます。

しかし、強すぎる施術は筋肉の負担になって揉み返しの原因になってしまうこともあります。

強めの圧で施術するのはもちろんセラピストの指や手首への負担にもなりますが、お客様の身体にも負担がかかることがあるので、注意しましょう。

強すぎる施術は体の負担になる

強めの施術が好きで痛いくらいじゃないと施術を受けた気がしないというお客様がいますが、強すぎる施術は体の負担になることもあります。

強すぎる施術は筋肉組織を傷つけたり、毛細血管を傷つけたりしてしまうことがあります。

また、圧を受けているときは気持ちがよくても、結果的にはコリがほぐれないどころか、さらにコリがひどくなってしまうこともあります。

施術には程よい強さが大切です。

強すぎる圧を求めるお客様には、強すぎる施術は逆効果であることを伝え、お客様も満足できる程よい圧を見つけるようにしましょう。

圧の強さより凝っている場所を探そう

施術は圧の強さも大切ですが、それよりどこに圧をかけるのかが最も大切です。

いくら強い力で圧を加えても大して凝っていないところを押してもあまり効果は期待できません。

お客様の身体を施術しているうちに、どの部分にコリが溜まっているかが分かるようになってきます。

コリが溜まっているポイントに注目して、程よい力で施術を行うようにしましょう。

骨が弱い方・高齢の方は優しく指圧しよう

強すぎる指圧は体の負担になるということはすでに説明しましたが、骨が弱い方や高齢の方はさらに圧の強さに注意しましょう。

強すぎる施術を行うと骨折してしまう可能性もあります。

お客様の様子を見ながら優しくゆっくり施術するようにしましょう。

まとめ 

 セラピストで指や手首を痛めることが多い原因は、手の使い方が間違っていることや指や手首に力が入ってことなどです。

セラピストは仕事上、指や手首をよく使うので、普段から痛みがでないように予防することが大切です。

手や手首に負担がかからないようにするためには、指の力で押すのではなくセラピストの体重を使って施術するのがおすすめです。

指だけではなく手全体を使うと関節への直接的な負担が軽減できます。

しかし、どれだけ予防していてもどうしても痛みがでてしまうこともあります。

そのようなときは適切な処置を行うようにしましょう。

処置をしても痛みが続いたり腫れが引かなかったりする場合は、病院へ受診して痛みの根本原因を治すのがおすすめです。

セラピストとしての仕事を続けていくためには、セラピスト自身の身体のケアも大切です。

まずは指や手首をしっかりと労わって、よい施術ができる状態を保っていきましょう。

この記事の監修者

ジャパンセラピストスクール松山校 代表 松本千弥

ジャパンセラピストスクール松山校 代表 松本千弥

30年以上もの現場経験と実績を基に、対お客様だけでなく、培ったノウハウを伝えて、新たなセラピストやエステティシャンの育成にも注力。
より多くの優れたのセラピストやエステティシャンを育成し、エンドユーザーの満足度を高めるだけでなく、美容・エステ業界全体へ貢献する。
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