セラピストという仕事があるのはご存知と思いますが、セラピストにも心理系やリラクゼーション系、そしてリハビリ系まで様々な種類があることまで把握している方は多くないかもしれません。
ここでは、セラピストという仕事について、向いている人の特徴や適正、必要な資格やスキルなどを解説します。
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セラピストとはどのような仕事?
セラピスト(Therapist)とは、専門の知識や技術を用いて心と身体の不調を癒す専門家のことを指します。
日本語では療法士や治療士などと訳される職業で、薬や外科的治療を用いることのない治療や療法などを行います。
セラピストには大きく分けて4つの種類がある
セラピストといっても、美容・ボディ・リラクゼーション系、医療系、心理系と様々な職域があり、その職種ごとに仕事内容は全く別物です。
美容・ボディ・リラクゼーション系のセラピスト
美容・リラクゼーション系のセラピストには次のような種類があります。
エステティシャン
エステティシャンは手技や美容系の化粧品、美容器具を用いてユーザーの体系や肌の調子等を整えます。
施術の対象は髪の毛以外の頭部から足先まで多岐に渡るケアを行い、痩身のケアからリラックス目的のヘッドスパなど様々なサービスがあります。
アロマセラピスト
アロマセラピストは、香り成分のあるエッセンシャルオイルを使用して心身のリラックス効果を高めるアロマセラピーを行います。
アロマセラピーでは、身体にマッサージしてオイルを塗布したり、蒸しタオルでの幹部温めをおこなったり様々なリラックス効果を図ります。
リラクゼーションセラピスト
リラクゼーションセラピストは、日頃のストレスや疲れを癒すために視覚、触覚、聴覚にアプローチをして癒します。
リンパマッサージ足つぼマッサージなどサロンにより様々なサービスがあります。
医療系のセラピスト
医療系のセラピストは、手技によるリハビリを行う専門職で、次のような種類があります。
整体師
整体師は、身体の緊張でのこわばりや骨格の歪みを手技で改善させます。
あん摩マッサージ指圧師
あん摩マッサージ指圧師は、あん摩やマッサージ、指圧という3種の技法で身体の不調を整えます。
問診や触診などで不調箇所を確認し、血行の改善などを行い不調箇所を改善します。
柔道整復師
柔道整復師は、怪我や打撲、捻挫などの症状に対して柔道整復術を用いて機能回復のための治療を行います。
言語聴覚士
言語聴覚士は、聴覚障害、音声障害など言語に関する障害や病気のリハビリ治療を行い、言語でのコミュニケーションスキルを訓練します。
作業療法士
作業療法士は、文字を書いたり、食事や入浴など日常生活の動作を円滑にするリハビリを行います。
理学療法士
理学療法士は、怪我や病気による障害を持つ方に対して、運動治療や筋トレなどのリハビリを行い基本的な身体動作能力の回復を支援します。
心理系セラピスト
心理系のセラピストは、心のケアをする専門職で次のような種類があります。
公認心理師
公認心理師は、心に問題を抱えた方を対象に、カウンセリングや心理テストを用いて問題を分析して問題解決をフォローします。
臨床心理士
臨床心理士は、公認心理師同様に心理療法を用いて患者の問題に傾聴し問題の解決をお手伝いします。
セラピストになるのに必要な資格やスキルとは
セラピストになるには、選択する業種により資格が必要な職業と、資格がなくても就職が可能な職業があります。
資格が必要なセラピストの代表としては次のようなものがあります。
資格種類 | 資格名称 |
---|---|
国家資格 | あん摩マッサージ指圧師 |
柔道整復師 | |
言語聴覚士 | |
作業療法士 | |
理学療法士 | |
公認心理師 |
医療系や心理系のセラピストになるには、ほとんどの職種が国家資格を必要とします。
身体機能の回復や心の状態回復を主に行うので、より深い専門知識が必要になります。
一方で、美容・リラクゼーション系のセラピストは、必ず資格を取得しなければならないというわけではありません。
資格を取得していなくてもセラピストとして活動はできますが、例えばアロマテラピストのようにアロマテラピー検定など民間の資格を取得することで他のセラピストとの差別化を図ることができます。
取得すると有利になる資格
資格があると有利になるセラピストの一例は次のようなものになります。
名称 | 資格区分 | 資格 |
---|---|---|
アロマテラピスト | 民間資格 | ・アロマテラピー検定 ・アロマテラピーアドバイザー ・アロマテラピーインストラクター等 |
エステティシャン | ・認定エステティシャン ・AEA認定エステティシャン等 | |
リラクゼーションセラピスト | ・リラクゼーションセラピスト1級〜2級 ・リラクセーション認定 ・中国式足つぼ療法師等 | |
整体師 | ・国際ホリスティックセラピー協会認定整体師 ・整体セラピスト ・ゆがみ矯正インストラクター等 |
いずれの資格も、必ず取得していないとセラピストとして働けないわけではありません。
同等の技術を習得しているもしくは、習得しながら働くことができますが、資格を取得しておくことでセラピストとしてより高い信頼を得ることができます。
セラピストに向いている方の特徴やスキル
セラピストには様々な職種があります。
どの職種にも共通している、セラピストに向いている方の特徴や性格は次のようなものがあります。
人とのコミュニケーション能力が高い
セラピストに向いている特徴として、人とのコミュニケーション能力が高い方が向いていると言われます。
どの職種でも共通事項として、お客様の不自由さや悩みを抽出して解決に導きます。
正確な情報を聞き出せる聞き上手なコミュニケーション能力が大切です。
悩みを聞き出すことで、その悩みに共感し最適な改善策を提案することができます。
勉強・研究熱心で探求心がある
セラピストは知識と技術と経験が必要な総合技術職であると言えます。
日々新たな技術や知識が開発されたり、見出される中で、その知識を自分の仕事に取り入れて有効活用できる探求心こそ大切な資質と言えます。
自分の技術を上げることが、結果的にお客様の満足度を上げることに繋がります。
細かな気配りと洞察力がある
セラピストには、細かな気配りと洞察力が必要です。
同じ回答をしても、表情や口調などで些細な変化に気づくことができる洞察力は重要です。
お客様自身も気付いていない感情に気付ける感覚は、深層心理を引き出すことにつながります。
洞察力を磨くことで、お客様が本来求めていることに対して気づきを与えます。
セラピストになるにはどうすればよいか?
セラピストになるには、一般的に大きく分けて4つの方法があります。
大学で学び国家試験を受ける
国家試験が必要なセラピストの場合には、受験要項として専門学科がある大学の修了が必要です。
修了後に国家試験を受けて合格を目指しセラピストになります。
専門学校で学び国家試験や技術習得を得る
大学での履修条件以外にも、専門学校での学科を修了しても国家試験を受験することができます。
また、国家試験が必要な職種以外の専門学校で技術を学び、知識を習得しセラピストになる方法もあります。
サロン等で研修を受ける
医療行為などの国家資格が必要ではないセラピストになる場合は、専門のサロンなどで実務経験を学びながらセラピストを目指す方法もあります。
未経験からでも挑戦でき、間近でプロの技を見て覚えることができるので、未経験者がセラピストになる際には大きなメリットになります。
通信講座などを利用して資格取得
多くの通信講座では、セラピストになるための口座が用意されています。
仕事をしながら空いている時間を利用して新たな目標にチャレンジしたり、ステップアップをする際には良いでしょう。
まとめ
セラピストに向いている人とはどの様な人なのか、そしてその特徴や適性、セラピストに必要なスキルについて解説しました。
セラピストの仕事には職種ごとに適性がありますが、適性がないとセラピストになれないということではありません。
専門的知識を学ぶことで後天的に適性を作ることが可能です。
国家資格を取得することや、民間の検定などを受けて知識を得たり、実際に現場で学びながら技術を習得することもできます。
自分に合った職種を見つけて、最適なセラピストにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。